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2017年2月12日日曜日

6月3・4・5日 身体感覚講座合宿 in 姫路 書写山円教寺




松田恵美子先生の身体感覚講座合宿のお知らせです。

いつもの講座での学びをさらに、夜も朝も深め合う3日間の修行です。

会場は、胸の広がりと奥行きをとらえるにふさわしい、清らかで静寂な場です。
人々が脈々と受け継いできた英知と祈り、自然との調和が残る書写山。
昔の昔、お坊さんや小坊主さんたちが、学び・暮らした中世の建物が残っています。
書写山で、ともに身体感覚を磨きあいましょう。
手当てをする上の身体と心持ちはもちろん、
人生においても、そのとき必要な何かを受け取って下山できると思います。




【身体感覚講座】では、東洋的な身体の使い方、観方を実践することで、からだと心のありようの変化を内観していきます。
相手の状況がわかるのは、自分の感受性。その感受性をどう高めたらよいのか。
気配を察する能力を高めるためには、頭を身体の一部にし、下半身が安定して身体が一つにまとまっている状況が必要です。
いわゆる上虚下実という体勢に、まずは自分を戻すこと。それは、日本で昔から大事にされてきた身体の在り様です。
人のからだは、下半身が充実するほど、上半身の余分な気張りや力が抜けてきます。
そのバランスは自然体と呼ばれ、その体勢において人は、本来持つチカラを悠々と発揮できます。講座では、自然体に戻ることを、自分でできるようになるよう目指します。
それは、安定した心持ちと、冷静な判断力、咄嗟の対応力、機敏に動ける身体につながります。



【瞑想会】では、背骨にエネルギーを通すことをめざした、インド古典派のヨーガ行法に基礎を置き、アーサナ、呼吸法などを組み入れながら、からだの自然に添って無理なく、瞑想の状態が起こるように構成していきます。 
穏やかな息と共に身体が解放されていく 心地よさ、滞りのほどけた身体の伸びやかさ、そしてどんな時でも冷静に自分を観察できる「心の眼」を養っていきます。 
それは「存在感」としての自分に戻っていく体験です。 
ひとときの、身体の内側に流れるそよ風をお楽しみください。 



【講師】松田恵美子(まつだ・えみこ)
身体感覚教育研究者
日々の動作や日本文化における型などを感覚からひもとき、日常生活に活かせる知恵や技として活用することで、自分の身体を自分で育む姿勢を指導。学校教育における教材化の研究協力にも携わる。
著書『身体感覚を磨く12ヶ月』ちくま文庫
共著『自分という自然に出会う)』講談社、『おとなの自然塾)』岩波アクティブ新書、月刊クーヨン2009年4月号増刊、『もっとゆっくり、もっとやさしくおかあさんのための自然療法』他多数。


【日程】
6月3日(土)14:00~18:00 身体感覚講座 夜の会もあり
6月4日(日)9:30~18:00 身体感覚講座 夜の会もあり
6月5日(月)11:00~15:00 瞑想会

*3・4の身体感覚講座のみ、5日の瞑想会のみの参加も可
*初日3日(土
)書写山ふもとのロープーウエイ乗り場に13:00集合 (姫路駅よりバスあり)
*3日目 6月5日 16:00発のロープウェイで下山予定
*書写山内散策、お寺内の見学、朝のお勤めに参加、和尚さんのお話しなどもあります。   
*お食事は美味しい精進料理です。



【会場のご案内】
書写山 円教寺(しょしゃざん えんぎょうじ)は、兵庫県の姫路市にあり、西の比叡山ともいわれています。
映画「ラストサムライ」で渡辺謙やトム・クルーズが撮影した場所でもあります。
http://www.shosha.or.jp/ 

所在地 〒671-2201  兵庫県姫路市書写2968  
交通アクセス (1)姫路駅からバスで25分(神姫バス 書写ロープウェイ行き 終点下車) 
書写駅からロープウェイで4分  徒歩で20分
姫路は新幹線が便利ですが、神戸空港からのアクセスも可能です


【費用】
① 26,000円+宿泊費22,000円(6食つき)合計48,000円です
② 1・2日のみの参加の方は31000円です。
③ 瞑想会のみの方は7000円です。
お申込み:https://coubic.com/wanooteate/348222
     
★お申込みの方へ、持ち物・タイムスケジュール・キャンセル料の規定などをご案内いたします。
























2017年2月8日水曜日

2/8 身体感覚講座特別編 お筆の会

年に一度のお筆の会
松田先生の身体感覚講座特別編です。 

下半身で墨すり。確実に筋肉痛になります^_^;
左手のつぼませた手で筆をもち、身体からおこる流れでかきます。
手先で書いた墨跡と、肚腰とつながる手で書いた墨跡は、奥行きも存在感も違います。
普段はやらないことだけど、
全身がまとまってできあがるものは、
なんにおいても、深みがおこることを、体験する日です。






*場作りから習う。
下敷きの新聞紙のむきでさえ、部屋全体の雰囲気を作ってしまう。並べ方一つで空間に流れがうまれる。

*誰がどこに座るか
自分の座るに相応しい位置はどこか。人数と空間を把握しながら、ゆっくりと歩き、人も自分も居心地よく、存在感が立ち、場の全体のバランスが保たれた位置取りをさぐる。

*墨すり
すずりに注ぐ水の量は目分量ではなく、自分の肚が満ちる瞬間を捉えてとめる。
墨は表裏と字の上下がある。この季節、今、自分と一体になる墨の持ち方はなにか?
身体を丸く縮ませ、仙骨を中心にした骨盤の動きで墨をする。けして手先では行わない。

*筆を持つ
右手は肩先だけが器用に動くが、左手は、身体全体との連動。
左手でつぼみの手をつくり筆を持つ。手首がしまる。一筆一筆、下半身の動作の導きで、筆がはしる。その墨跡は深く生々しい。


*集中
半紙に向き合い、思いを書く。集中して、文字の形状を忘れるほど集中し、やがて無意識の中に陥る。意識から無意識の中に沈めたビジョンは、よき時がきたら自然と浮かび上がることだろう。

身体いっぱい、一文字一文字左手で書き、残ったものは、身体の中心に頑丈な芯棒。
頭はすっきり。
そして、自分の意思を現せた喜び。

(齋藤麻紀子)

2017年2月4日土曜日

立春  2/3 身体感覚講座 メモ



冬の身体はきゅっと縮こまっています。
梅が咲く頃、頭がゆるみだし
桃が咲く頃、肩甲骨がゆるみだし
桜が咲く頃、骨盤がゆるみだす。
一度に開くわけではなくて、左右片方ずつじっくりと。
その不安定なときを超えて揃っていくと、よいお身体。
桜が咲くまでは、血圧も氣も上がらないように、身体使いは要注意。腰ではなく腹を使う。








身体を緩めるとは、湿気をおびてゆるみだす。乾いた大地が雨でぬめぬめと緩むように、人の身体も同じ。鼻水や涙やあくびで、ぬれながら頭を緩めていける。
(鼻水を止めてしまうと、頭はしまったまま。偏頭痛につながるよ)
「梅の香をきく」という言葉がある。
梅の香りはどこで感じとれるのか。香りを味わえる箇所がある。触れてみると、うん、確かに骨にくぼみがある。
そこに梅の花をかすると、よい香りがする。そして、不思議なことに、ほほ骨が上がっていく。ぷっくらと。梅の花の香りで、春の身体に変化するのだ。これはすごい。(ほほ骨がふっくら=生殖器の活性化)
洋花ではそうならない。
日本の風土と身体とは奥深いものだ。

まだまだ寒い。
神経系がピリピリのピークな季節。ツノが出てこないように指をあたためる、指ぬきをしてみる。手のひら(たなごころ)はみぞおちにつながっている。
なので、手のひらが変わるだけで、呼吸が変わるのだ。吸いやすいし吐きやすい。
そして、良い手で触れられると、触れられた人も呼吸が楽になった。しかし、かたいままの方の手で触れられると呼吸が浅い。その違いに笑ってしまうほど明確に。
料理でも道具でも作る人によって風味が変わる。
ましてや、生命体はもっと共鳴する。
触れる人と触れられる人、ここに感応がおこる。
手を仕事に使う人は、自分を整えることが本当に大切なのだ。
最後に、側腹、脇、腕、指を伸ばした。そのラインが繋がるように伸ばす。
左右を伸ばすと、真ん中に軸が立つ。
しっかり生きるとは中心軸で頑張ることではなくて、
左右がゆるんで、すーっとすこやかに伸びたとき、真ん中に太い軸ができる。
それが春の身体なのだ。
薬師如来の左右に月と太陽がたっているように。


(齋藤麻紀子)