2017年2月4日土曜日

立春  2/3 身体感覚講座 メモ



冬の身体はきゅっと縮こまっています。
梅が咲く頃、頭がゆるみだし
桃が咲く頃、肩甲骨がゆるみだし
桜が咲く頃、骨盤がゆるみだす。
一度に開くわけではなくて、左右片方ずつじっくりと。
その不安定なときを超えて揃っていくと、よいお身体。
桜が咲くまでは、血圧も氣も上がらないように、身体使いは要注意。腰ではなく腹を使う。








身体を緩めるとは、湿気をおびてゆるみだす。乾いた大地が雨でぬめぬめと緩むように、人の身体も同じ。鼻水や涙やあくびで、ぬれながら頭を緩めていける。
(鼻水を止めてしまうと、頭はしまったまま。偏頭痛につながるよ)
「梅の香をきく」という言葉がある。
梅の香りはどこで感じとれるのか。香りを味わえる箇所がある。触れてみると、うん、確かに骨にくぼみがある。
そこに梅の花をかすると、よい香りがする。そして、不思議なことに、ほほ骨が上がっていく。ぷっくらと。梅の花の香りで、春の身体に変化するのだ。これはすごい。(ほほ骨がふっくら=生殖器の活性化)
洋花ではそうならない。
日本の風土と身体とは奥深いものだ。

まだまだ寒い。
神経系がピリピリのピークな季節。ツノが出てこないように指をあたためる、指ぬきをしてみる。手のひら(たなごころ)はみぞおちにつながっている。
なので、手のひらが変わるだけで、呼吸が変わるのだ。吸いやすいし吐きやすい。
そして、良い手で触れられると、触れられた人も呼吸が楽になった。しかし、かたいままの方の手で触れられると呼吸が浅い。その違いに笑ってしまうほど明確に。
料理でも道具でも作る人によって風味が変わる。
ましてや、生命体はもっと共鳴する。
触れる人と触れられる人、ここに感応がおこる。
手を仕事に使う人は、自分を整えることが本当に大切なのだ。
最後に、側腹、脇、腕、指を伸ばした。そのラインが繋がるように伸ばす。
左右を伸ばすと、真ん中に軸が立つ。
しっかり生きるとは中心軸で頑張ることではなくて、
左右がゆるんで、すーっとすこやかに伸びたとき、真ん中に太い軸ができる。
それが春の身体なのだ。
薬師如来の左右に月と太陽がたっているように。


(齋藤麻紀子)